第20章 臨海学校

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明くる朝は、少し寝不足で迎えた。 散歩という名の治癒から戻った後、アミナが目敏くピアスを見つけて質問責めにされたのだ。 あたしは翔也に好かれているかもしれないという事は伏せて、貰った経緯を吐かされたのだが、真っ先にアミナとチーに「彼氏気取りかよ」と言われた事には驚いた。 「指輪でも贈ったら露骨すぎだけどいつも着けるピアスってところが狡い」 だそうだ。 どの辺が狡いのかよく分からなかったが、アミナのラインへの惚気に話をすり替えたらそれなりに楽しい時間を過ごせたから、いいという事で。 真っ赤になったアミナはしきりにチーやあたしに標的を変えようとしたが、あたしは頑なにアミナの話を続け、チーは特に好きな人もいなかったので、夜遅くまで色々と吐かせた。 「あーもう思い出すだけで恥ずかしい…!何であんな事言っちゃったんだろう…!」 アミナは赤面しながら水着に着替えている。 「ごちそうさまでしたって感じだったわよ」 「…………いい惚気っぷり、でした……」 「もおおおおおおや~め~て~!!」 水着に着替えてパーカーを羽織り、チャックを上げる。 「あれ?ユウ前閉めちゃうの?見事に谷間出来てるのにもったいない」 「肌弱いからね。昨日も大変だったわ」 ていうかチーさん人の谷間に指突っ込もうとしないで。 「…………さすがに…手袋しないんだね……」 「水着に手袋なんてミスマッチだもの」 そんな会話をしながらフロントに向かう。 「お!3人共来たな!ってお前ら服で隠すなよ~!」 「まだ海でもないのに海パン一丁のあなたがおかしいのよライン」 「オレのカッコイイ体を隠したら見れない奴が可哀想だろ!?」 海パンとTシャツ姿のルイとロイが呆れた視線を注いでいる。
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