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「夕、砂で彫刻作ろうよ」
「普通城とかじゃないの…?いいけど」
あたしは強めに魔覆を掛けて、日向に出た。
「お題はドラゴンで!」
「まずは砂に水バーン」
海水を操って、ここら一帯にぶち撒ける。
そしてルテが大体の大きさに濡れた砂を積み上げて…ってでかいなオイ。
「よし!やるぞ夕!」
「はいはーい」
何だかんだノリノリで作り上げた。
鱗を1枚1枚丁寧に成形したのがこだわりです。
「腹減ったー!って、うぉ!?ドラゴン!?」
戻ってきたラインが即座に魔武器を取り出す。
「砂遊びしてたらドラゴンが出来たの。いい出来栄えでしょ?」
「リアルすぎて笑えねえよ……」
その後戻ってきたルイ、ロイ、チー、アミナも砂のドラゴンを見るなり魔武器を構えて、セラフィムに大笑いされていた。
「お前ら……くふっ……気配探りゃ分かんだろ……ふひひっ」
ふひひって笑い方何か腹立つから止めてよ。
「そ、それよりご飯食べよ!」
ロイが恥ずかしいのをごまかすように咳払いして話題を変えた。
「メシかー。海の家で買ってくるか!」
「じゃ、【ボックス】使えるあたしが買ってくるわ」
「え、ユウだけじゃ危ないよ!あたしも行く!」
「…………チーも……」
「それならおなご全員で行くぞ」
というわけで、女子組で買い出しに行く事になった。
「あれ?何かやけに混んでるね?」
アミナが海の家の前で首を傾げる。
「居座ってる客が多いみたいね、何かあるのかしら」
「…………とりあえず、注文しよ……」
「そうだな」
注文しにカウンターに向かう途中、意外な人と顔をあわせる事になった。
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