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昼食を済ませた後、片付け終わったタイミングで、音魔法でビーチ全体に声が響いた。
『これより、恒例イベント、第7回カップル杯~愛を確かめ合え!~を開催いたします。参加者の皆様は特設ステージに集合してください』
「名前ダサッ」
「イベントってこれか~!見に行こうよ!それとも誰か出る?」
「「「出ない」」」
「じゃあ見に行くか」
野次馬気分でカップル杯とやらを見に行った、が。
「お、俺あれ出る!夕付き合って!」
「ごめんなさい、付き合うなら年の差10以内がいいわ……」
「そういう意味じゃなくて!」
珍しくルテが焦っています。
何だろね?
「あの優勝商品の指輪、呪いの指輪なんだ。ヤンデレ神が作った、互いに10m以上離れると両方爆発するっていう仕組みの……」
「タチ悪いな!?」
「だから魔王城に保管してあるはずだったんだけどこの前どっかやっちゃって……こんな所にあるなんて」
「……いいわ、協力してあげる」
でもカップルでもないのに優勝なんて出来るのかね?
出来たら出来たで複雑だけど。
「エントリーしてきたよ~!」
「ありがとうアミナ……仕事早いわね」
「面白そうだし~!」
状況に流されて、周りバカップルだらけのカップル杯、出場する事になりました。
『出場するカップルの皆様は、こちらにお集まりください』
「行きましょルテ。あとせめてサングラス外して」
「へーい」
優勝を確信しているのか落ち着きを取り戻したルテが、サングラスを外してTシャツの襟元に引っ掛ける。
「あたし達でどうにかなる感じだといいけど……」
「所詮人間が考えたお遊びだ。だいじょぶだいじょぶ」
だといいけど……。
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