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『さあ!最後の問題、無事通過なるか!お2人共、ボードをどうぞ!』
ボードを前に向ける。
『正解は?彼氏さんから答えてくださいね!』
「なし」
「水」
『……正解の模様です!今大会始まって初の全問正解に私驚きを禁じえません!例年通りならば優勝確定です!
それでは次のカップルさん、どうぞ~』
あたし達は特設ステージの端に向かう。
「これで一安心かな」
「出場して負けたら赤っ恥だったわよ」
「はは、違いない」
ステージの端で、周囲をイチャつくカップルに包囲されながらも観戦していたが、結局全問正解はいないどころかカップル破局の危機まであった。
他人の騒動は面白いよね。
その後2位3位決定戦で更に質問が重ねられ、何とか順位が決定。表彰式になった。
『1位のカップルさん、景品の恋愛成就の呪い(まじない)が掛けられたペアリングになります!優勝しましたが、何かひと言どうぞ!』
この何かひと言ってけっこう無茶ぶりだと思うのあたしだけ?
「えー、実はあたし達はカップルじゃありません」
「えーっ、俺は夕を愛してるよ!」
「そういうのいいから」
『……会場の皆さん、せーのっ!』
「「「ええええええええ!?」」」
大変息の合った叫びだったとだけ言っておこう。
「優勝できてよかったね!」
「ルテの最低さが浮き彫りになった戦いだったな!」
純粋に嬉しそうに出迎えてくれたアミナと違って、セラフィムは実に楽しそうにニヤつきながらのお出迎えだった。
「ルテの事だからそんな事だろうと思ってたわよ。女の扱いに慣れすぎてるもの」
「ルテ、バレてたってよ」
「んだよー!そういうルシファーだって昔は取っ替え引っ替え……むぐぐっ」
「余計な事は、言、う、な」
取っ替え引っ替えしてたんだ。
あれ、ちょっとモヤッと感。
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