第25章 病は気から

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ルシファーと喧嘩した。 原因は些細な事だったと思う。もう覚えてないし。 とにかく、そのせいでルシファーはどこかへ行ってしまった。 ……今まで1日以上離れた事はなかったのに。 「ユウ、元気ないね?どうかした?」 休み時間、アミナが心配げにあたしの顔を覗き込む。 普通にしていたつもりだったけど、そんなに分かりやすかっただろうか。 「姉さん、ルシファーと喧嘩して、ルシファーが家出しちゃったんだ」 こそっとロイが友人達に伝えるのを聞いて、もう隠す事もなく大きい溜息をつく。 「ええっ!?あんなに仲良しだったのに!?」 「…………ていうか……喧嘩……したことない、の……?」 「ちっちゃい喧嘩はよくあるみたいだけど、こんなに拗れたのは初めてじゃないかな」 「手足とか切り落とされても文句も言わねえのに何が原因で喧嘩したんだよ」 「それはベクトルが違うんだろう。修行で痛めつけられたからって怒ったりはしないだろ?」 「はあ………」 駄目だ、テンション上がらない。 あたしは悪くない、とか思う反面、謝っておけばよかったのに、とかもう帰ってこないのかな、とか使い魔契約破棄されたらどうしよう、とか色々考えてしまう。 「あたしってほんと馬鹿……」 「お、おい、重症じゃねえか?」 「どどどどうしよう!?」 どうしようはこっちのセリフだよ。 ああなんか涙出てきた……。 頭も痛いし。意識し始めたらズクズクと痛みが増してきた。 「おらー、席つけー」 イト先生が教室に入ってきて、授業が始まった。 あー…頭痛い。
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