ペンキとタバコとコロンの香り

5/16

29人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「ただいまー」 玄関から家の中に向かって声を掛けると、エプロンのはしっこで手を拭くお母さんが、居間の方からやって来た。 「お帰りなさい。拓也くんも……いらっしゃい。ごめんね?いつもあずみの面倒見て貰っちゃって」 「いいえ。僕があーちゃんに会いたいだけなんです」 「そう?良かった」 お母さんが耳に髪をかけながら、たぁくんに向かってニッコリスマイル。 「ああ、たぁくん今……お母さんの事キレイだなって思ったでしょ?」 「それはいつも思ってるよ」 「もぉ、たぁくんったらぁ……!」
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加