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「ねぇ……たぁ君」
「なぁに?あーちゃん」
やっと二人きりになれたのは、私の部屋。
ベッドに寄りかかって座るたぁくんの胸に私は抱き付いた。
ペンキとコロンとタバコが混ざった匂いは、たぁ君がここにいるっていう何よりの証拠だ。
「たまには……、お出掛けしない?私の家ばっかりじゃ詰まらないでしょ」
「そんな事ないよ。それに、嫌なんだよね。髪もボサボサだし、体中ペンキ臭いだろ?人前に出たいって気分じゃないよ」
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