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「ぐっぐぅぅぅぅぅぅぅぅ・・」
・・・。
自分の腹の音で目が覚めた。
見上げた天井
なんだか、懐かしい。
昔、田舎の祖母ちゃんちで過ごした
夏休みを思い出した。
視線だけキョロキョロと彷徨わせ
大きなベッドに寝ているのは、俺ひとり。
ガバッと起き出した。
--- そうだ!思い出した。
昨夜やっと彼女を見つけたんだ。
見つけて、何も聞き出す前に
ヤることだけはヤっちまったんだ。
--- 何時だ?
この部屋には時計と言う時間が分かるものがない。
時計だけじゃない。
不要なものが何もない。
違うな。必要なものもないんだ。
ベッドの空いている部分には
畳まれた俺の着ていた洋服。
コートはちゃんとハンガーかけされている。
手早く服を着た俺は
例の傾斜の厳しい階段を
ケツを付けて下りながら
1階で彼女の姿を探すが・・・
--- いないな。仕事に行ったのか?
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