来栖妃那編 《どこ行った?》

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すぐに目に飛び込んできた おにぎりとメモ書き。 丸皿にちょこんと3つ乗せられたおにぎりと 明け方つまみ食いしたマサヨ特性沢庵数切れ。 その横に置かれている紙を持ち上げると 《おはよう。仕事に行ってきます。 おにぎりは食べられたら食べて。 カギはかけなくても大丈夫です。じゃあね》 会話らしい会話をしてもいないのに それを読んで --- 彼女らしいな。 なぜか、そんな感想が浮かんだ。 おにぎりを食べながら 部屋探索作業開始。 前の住人の家具をそのまま使っているのか。 今時の家具が1つも見られない。 家具だけでなく 彼女くらいの年代の子が使うものが、何もない。 本当にここで生活していたのか 疑うくらいに。 まあ、暮らしていたんだろうな。 マサヨが恭子の名前を呼んでたし。 --- 9時半か。 便所に入ってやっと時間が分かった。 昔ながらの家だけど、水洗便所だ。 俺の祖母ちゃんちはボットンだったっけ。 あれって夜中になると怖くてな。 下から手が出てきそうで・・・・ 夜中にトイレに行きたくなったら 弟を無理やり起こして連れてったっけ。 しかも、あとから入る弟は置き去りにして さっさと寝る部屋に戻る薄情ぶりも発揮してたな。
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