2973人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
すぐに目に飛び込んできた
おにぎりとメモ書き。
丸皿にちょこんと3つ乗せられたおにぎりと
明け方つまみ食いしたマサヨ特性沢庵数切れ。
その横に置かれている紙を持ち上げると
《おはよう。仕事に行ってきます。
おにぎりは食べられたら食べて。
カギはかけなくても大丈夫です。じゃあね》
会話らしい会話をしてもいないのに
それを読んで
--- 彼女らしいな。
なぜか、そんな感想が浮かんだ。
おにぎりを食べながら
部屋探索作業開始。
前の住人の家具をそのまま使っているのか。
今時の家具が1つも見られない。
家具だけでなく
彼女くらいの年代の子が使うものが、何もない。
本当にここで生活していたのか
疑うくらいに。
まあ、暮らしていたんだろうな。
マサヨが恭子の名前を呼んでたし。
--- 9時半か。
便所に入ってやっと時間が分かった。
昔ながらの家だけど、水洗便所だ。
俺の祖母ちゃんちはボットンだったっけ。
あれって夜中になると怖くてな。
下から手が出てきそうで・・・・
夜中にトイレに行きたくなったら
弟を無理やり起こして連れてったっけ。
しかも、あとから入る弟は置き去りにして
さっさと寝る部屋に戻る薄情ぶりも発揮してたな。
最初のコメントを投稿しよう!