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「おかえりなさいませ社長」
「ただいま。どことのアポだって?」
会社に戻ってくれば
中田がすでに待機して出迎えに来た。
一度社長室に入って
いない間の報告を受けていた俺に
「そう言えば昨夜はどうしたんですか?
今朝も何度も電話をかけても出られないし」
「ああ悪い。あの子を見つけたんだ」
「はぁ?見つけたんですか?」
ものすごい驚かれちまった。
そんなに驚くことか?
「なんとな、俺たちが泊まったホテル。
あのホテルの真裏に住んでたんだよ」
ついにやけちまった。
こんな偶然、あり得ねえよな。
神様に感謝しちゃうよ。
「なんとまあ。よく会えましたね」
「ああ、ホテルを出て涼んでたんだよ。
そしたら反対の歩道を歩いてるのを見つけた」
あれだって偶然以外の何物でもない。
たまたま外に出ただけだ。
それなのに・・・
車が停まってくれたのだってそうだ。
じゃなかったら、あの暗闇では
歩いている彼女を見つけることはできなかった。
俺には偶然の神様が味方してくれてんだな
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