来栖妃那編 《どこ行った?》

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あの時泊まらなかったホテルの裏側。 車が一台止められるくらいの道幅を入って 家の前に車を停めたけど・・・。 --- なんだ? 家全体に雨戸が閉まってるぞ? --- いないのか? 不思議に思いながらも 玄関に向かってもっと顔が歪んで行った。 ここのカギが直ってる。 カギ穴が何かでふさがってたのに。 新しいカギが取り付けられていた。 --- どういうことだ? 家の中には入れないし 周りをウロウロとしている俺に 「おやおや。 ワレは恭子のツレじゃったな」 「・・・・・・・ワレ?」 聞きなれない言葉を耳に入れ 呆けた顔で後ろを振り返れば 「あっ!沢庵婆あマサヨ!」 「あぁぁぁん?」 つい、言葉が口から・・・・ 「いえ。ご無沙汰しておりますマサヨさま」 「んだ。どうしったぁ?」 んだ、でこっくりと頭を振ったマサヨに 「恭子はどうしたんですか? どこかに旅行ですか?」 機嫌が直ったすきに問いかけた。
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