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唯一の生命線を切られた!
そう思ってたけど。
そうじゃん!
泉田秘書に訊けばいいだけじゃん。
「ありがとうマサヨ婆!
泉田さんに訊きに行って来る!」
マサヨ婆のそばを離れようとする俺に
「会社に行くつもんか?」
「つもんか?」
「行くのかっつううの!」
がおぉ!って威嚇された。
「ああそうだよ。来栖の会社に行って
直接訪ねてくるよ!」
「・・・・・・ワレ、バカじゃろ?」
「・・・・・・・・・・」
--- マサヨ婆、あんたもそれを俺に言う?
「なんでだよ・・・」
「会社は休みじゃろうが!」
「あっ!!」
そうじゃん。
会社が休みに入ったから
俺もここにこれたんじゃねえか!
「まあ、来年になりゃ開くがな」
「来年・・・・・」
だいたいの会社の仕事始めは
新年あけて4日。
まだあと1週間もあるじゃねえか・・・
ガックシとこうべを垂れる俺に近寄り
肩をポンポンと叩くマサヨ婆は
「まあ焦るなや。
一週間待てば情報が得られるじゃろ?」
「・・・・・・一週間も待つのか?」
ここに来ればあいつに会える。
あいつに会えばあいつを抱ける。
今夜もあいつのカラダを
俺の思う存分堪能させてもらおうと思ってたのに。
「俺・・・・・、帰るわ・・・・・」
いないんじゃな。
ここにいても仕方がない。
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