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「大変お待たせいたしました。
当船は東京竹芝桟橋に到着しました・・・・」
予定の時刻よりも、頑張って
スピード調整して回復したにもかかわらず
30分遅れで到着した。
みんなが俺の横を通り過ぎる時
何とも言えないような顔を向けてくる。
トイレから離れられなかった俺は
船員の好意でトイレのそばに席を移動してた。
その席、下船口のすぐそば。
俺の席の横の通路を通らないと
みんなは下船できない場所。
--- あの船員め・・・
見せしめのために俺をここに置いたな?
全員が降りたらしい。
俺もよろよろと立ち上がって
やっとでタラップを降りた。
--- ふぅ~。
何のために島に行ったんだ?
あの子がいないと知るためか?
なんであの時に連絡先を訊かなかった。
ってか、連絡先の前に
あの子の本名でさえ訊いてねえし。
トボトボと歩きながらタクシーを拾って
帰るつもりはなかった自分の家に向かった。
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