石塚史実編 《異変》

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_______________ ____________ _________ 駐車場に着いた私たちのもとに 「史実ー!尚人クーン!」 向こうの方から叔母が手を振っている。 「叔母ちゃーん。おはよー」 「おはようございます貴実花さん」 カタールから帰国後 すぐに行こうと思ってたお墓参り。 実際は尚人の仕事が入ったり 神倉会長と夕ご飯をご一緒したりと 突発的なことが重なってしまい 実際に来られたのは 12月23日、天皇誕生日の祝日だった。 会社が休みの叔母にも 一緒に行こうと誘って 「さて。姉さんたちに 2人の結婚の報告しちゃいましょ」 3人で両親のお墓を参ることにした。 「籍は?もう入れたの?」 花束を抱える叔母ちゃん。 「ううん。まだなの。 出すばかりにはしてあるんだけど なかなか行く時間が取れなくて」 「行こうとすると仕事が入ったり ほかに用事ができたりで 神様に邪魔されてるとしか思えない」 はは、って乾いた笑いの尚人。 神様に恨み節を呟いていた。
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