石塚史実編 《異変》

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「この正月休みに 尚人クンのご実家に行って来るんでしょ?」 「ええ。史実も帰ってきたばかりだし ゆっくりと過ごそうと思ってたんですけど」 「尚人のお母さんが そうは問屋は卸しませんよ!ってね」 「それはそうよ。 息子が結婚するって言うのに 未だにお嫁さんの顔を知らない親なんて。 早く会いたがってもらえていい事よ」 「来年になってから 家族をこっちに一度呼びますんで。 貴実花さんのことを紹介させてください」 「もちろんよ。 史実のことを気遣ってくださって、 お式とかできなくてお母さんがっかりしてない?」 「言わせませんよ。 俺らのことですもん」 「私も派手なことはしなくていいかな? 呼ぶ身内も叔母さんだけじゃあね。 見栄えもよくないよね」 「バカね。そんなものは関係ないわ。 人数揃えるならやってあげるわよ。 うちのスタッフを潜り込ませるから」 叔母の提案に、 それもいいなと思ってしまった。
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