島田恭子編 《真実の顔》

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私、本当に苦しがっているのに。 実際に顔も赤くなってるだろう。 それなのに・・・・ 「きゃー!」 悲嘆、羨望、驚愕、嫉妬、悋気(りんき)。 あらゆる意味が込められた悲鳴が 部署内であげられてる。 「おいおい鬼藤。 島田を殺さないでくれよ」 部長が一声かけてくれたけど 「大丈夫っす。手加減してます」 --- これで手加減? 本気を出されたら、 私は捻りつぶされちゃう! 「ギブか?ギブするか?」 ニタニタ笑いながら訊く鬼藤さんに ブンブンと大げさなくらいに 首を左右に振って拒絶。 「ちっ、手強いな。 これ以上やると骨折れちまうしな・・」 ブツブツと 鬼から悪魔に降臨した鬼藤がつぶやいている。 あ、呼び捨てしちゃった。 まあいいや。 --- もう心の中では呼び捨てしてやれ!
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