島田恭子編 《真実の顔》

11/32

2975人が本棚に入れています
本棚に追加
/3000ページ
「なんだ?ここにいたのか」 無の空間に飛び込んできた 悪魔の声。 「・・・・・・・・はんでっは?」 口の中に放り込んだ肉団子が大きすぎた。 なに喋ってんだか、自分でもわかんね。 「これ、午後イチで取り掛かってくれ」 弁当との間に差し出すUSBに 手を伸ばして受け取っていると 「もーらい!」 最後の肉団子を奪われた。 「美味っ!なにこれ!」 2噛みくらいで叫びだす彼に 「肉団子ですよ。 肉よりもごぼうの方が多いけど」 見た目肉団子。 実際中身は肉3:野菜7の割合だけど。 「味付けは?味噌と?」 「味噌とマヨネーズとショウガ。 ああ醤油とみりんも入ってるか」 「ショウガがいいな。 アクセントがつく。もうないのか?」 弁当を覗き込むから 「それが最後の1個だったのに・・・」 恨み節炸裂。
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2975人が本棚に入れています
本棚に追加