島田恭子編 《真実の顔》

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「へえ。お前って料理できるんだな」 「そうですね」 適当にご返事。 できるんだなって言うか 私がやらないとだれもやってはくれない。 ダイも普通の男子高校生に比べれば 料理男子かもしれないけど まだまだの腕前だし サチなんて頭数にも入ってない。 あ、でもサチ得意の仕事もある。 きぬさやといんげんの筋取りは上手い。 延々と筋を取りまくってくれる。 「まだ時間は残ってるな・・・」 ご自分の腕時計で時間を確認したオニは 窓際に背を向けておいてある ベンチの上にゴロンと横になった。 当然寸足らずで 足は地に着いたままだけど。 「5分前になったら起こして」 すでに目をつぶっているオニに 「その前に私は戻りますよ」 一応、化粧と言うものは施している。 安い100円均一のでそろえたけど。 化粧直しと言うものもしなくちゃ。 社会人としての身だしなみ。
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