島田恭子編 《真実の顔》

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「そうですか・・・」 聞いた相手が悪かったか。 オニからカタログを奪い返して もう一度最初からページをめくる私に 「男に買ってやるのか?」 「・・・・・まあ、・・そうですね」 弟も男の部類に入るのか。 まあ女ではないのは確かだな。 風呂上がりに見るダイの体つきが 女の私とは断然違くなってきてるし。 高校生ともなると、 すでに大人の男の人のような体つき。 ましてダイは、部活を頑張ってるし 中学では柔道もやってたからガタイがいいし。 あの子の父親がそう言う体格でもあるし。 「へえ・・・・」 弟の体を思い浮かべていた私には聞こえなかった。 オニの返事が、少し変だったことが。 視線も向けてなかったから こっちを見ているオニの顔も目に入ってなかったし。
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