島田恭子編 《真実の顔》

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「こんばんはぁー」 「だれ!」 「ひぃー!」 駆け込んだ園舎の玄関で 中に向かって声をかけたら ヌッと脇からネコが湧いて出て来た。 「驚かさないでよ。まったく・・・」 さっきは緊張もドキドキもしなかったのに さすがに今のは度肝を抜かされちゃった。 「今の!誰の車に乗ってきたの!」 「まあまあ。落ち着きなよネコ先生」 「あ、松本先生だ。お久しぶりです」 「久しぶり恭子ちゃん。元気そうだね」 たまたま通りかかった松本先生。 ネコがこの保育園に入ったときからの 片想いの保父さん。 サチとはクラスが違うことで あまり接点がないけど 会えば声をかけてくれる この人もイケメンさん。 もうすぐ結婚するんだって聞いて ただいまネコが傷心中・・・・だったはず。
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