島田恭子編 《サンタ重複》

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「失礼しました。安藤商事の鬼藤です。 お世話になっております」 どこから出した? サンタ服に忍ばせていたようで ヘコヘコしながら名刺を出せば 「いや、こりゃ失礼」 じい様もどこにしまっていた? パジャマのどこかからか名刺を取り出して交換こ。 「はは!サンタ同士で名刺交換してる!」 ダイがそれを見て笑えば 「しゃんた! しゃちにもおめいち頂戴!」 サチがオニに名刺を寄こせと手を出している。 「名刺か?こんなのが欲しいのか?」 子供に慣れているのか。 サチの目線まで屈んで話しかけるオニに 「おめいち!ちょーだい!」 怯まずに手を差し出していた。 「ほら。これでいいか?」 オニが笑いながら1枚名刺をサチに渡せば 「サチ。祖父ちゃんのもやろうな」 無理やりその上にじい様の名刺も置いてる。 オニにサチを取られると思ってるのか。 変に対抗心むき出しのじい様に ぶっふふふ・・・。 私もダイも笑いを堪えるのに必死だ。
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