島田恭子編 《サンタ重複》

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サチが途中で参加したクリスマス会 もう終盤だったようで 「では、皆さんプレゼントを持って 自分の病室に戻ってくださいねー」 さっさと撤収させられた。 私たちも自然の流れで 「まあ、コーヒーでも」 と、お茶のお誘いをしていた。千葉さんが。 オニも一緒にじい様の病室に向かって じい様とサチと千葉さんがエレベーターを使い 私ら3人は階段で最上階まで向かう中 「なあ。アイザキの社長って お前の爺さんなのか?」 ダイもいるからか。 こっそりと訊いてくるオニに 「妹の前では祖父ってことにしてますけど 本当は私の父親です。あ、もちろん 母親は夫人ではないですよ。妾の方です」 隠すのをやめて堂々と告げると 「姉貴、潔すぎ!」 ダイに笑われた。 「へ、へぇ・・・・」 訊いた本人なんて、呆気にとられちゃってるし。 まさか娘だとは思わなかったようだ。 まあね、歳が爺さんと同じような年代だしね。
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