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「へえ。あ、確か言ってたっけね。
知り合いの病院にじい様がいるって」
アイザキの車から降りてきたときに
そんなことを口走ってたっけ。
「鬼藤先生がお兄さんなのかい?」
じい様からの問いかけには
「ハイ。長男が医者でここにいますね」
さすがに無視はやめたようだ。
「わしの担当が鬼藤クンだよ。
ならキミのお兄さんにお世話になってたんだな」
嬉しそうに言うじい様。
「へえ。世間って狭いね」
そんな接触があったとは。
あ、医者で思い出した。
私もここで働く医者に会ったことがあった。
そんなことを思い出していたら
トントン、とノックされた扉に
すぐに千葉さんが駆け寄って
「お世話になってます。
ちょうど今、先生の噂をしていたところです」
と言いながら、
スッと扉の前から退くと・・・・
「よう鬼藤先生!」
「兄貴!」
「アニキ?ダイのこと?」
「通りすがりのイケメンドクターだ・・・」
じい様→オニ→サチ→私の順。
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