島田恭子編 《サンタ重複》

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「大変!まだご飯も食べさせてない!」 見舞いが終わってから 食べさせようと思ってたのに。 「風呂は入らせたよ」 「でかしたダイ! じい様、私たちはそろそろ帰るよ」 「そうじゃな。もう遅いものな」 理解してくれているようだが 顔が淋しそうなじい様。 見舞う人がいないから淋しいのか? 「兄貴。俺も帰るから服返せよ」 「ちゃんとサンタ役やってくれたんだろうな」 「やったよ。もう一人増えて喜んでたぞ」 「はは。 お兄さんに無理やりやらされたんだ」 訊いて納得。 オニ自らボランティアしてんの? って不思議だった。 「千葉。この子らを頼んだぞ」 「承知いたしました。 お弁当はお持ちいたします」 「ああそうだ。とんかつがあった」 「どん・かちゅー食べる!」 寝に入ろうとしていたサチが ムクッと起きた。
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