島田恭子編 《サンタ重複》

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じい様とは病室で別れて 千葉さんと一緒に1階に下りてくると 「あ、千葉クン。よかった」 慌てた様子で運転手の辻本さんが駆けて来る。 「奥様が車の中に籠城しちゃいました」 困った顔で私と千葉さんを見ている。 「奥様がですか? 別荘の方に行かせたはずなのに・・・」 「どこかで調べたようですね。 おひとりでタクシーで参られたようです」 「千葉さんいいよ。 私たち電車で帰るから」 「そうはいきません。サチさんも もうそろそろ限界のようですし」 言われて下を見れば ダイに手を繋がれたサチが下を向いちゃってる。 「サチ?もう少し頑張れる?」 「無理」 「この野郎・・・」 ハッキリ言いやがって・・・ 「千葉さんいいよ。俺が送ってってやる」 突如湧いて来た 「鬼藤先生がですか?ですが・・・」
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