島田恭子編 《キョウダイ》

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________________ _____________ __________ 私とサチが後部座席で ダイが助手席に座らせてもらった車は 「すっげー!速ーい!」 ダイが感激するほど快適に走行中。 さすがイケメンドクター。 車もなんだか知らないが高級そう。 見た瞬間 「俺、前!」 ダイが助手席を熱望した。 寝ちゃったサチの頭を私の膝の上に乗せ ゆったりと寝かせて移動できた。 「先生、じい様は悪いんですか?」 運転中に話しかけてみた。 車から下りちゃったら もう会うこともなさそうだったし。 「そうだね。 本当は守秘義務で教えられないけど キミはお身内みたいだし」 「身内って言うか娘だよ。姉貴は」 「娘?お孫さんじゃないの?」 「はは、孫に見えますが娘です。 妾の子なんで」 「ぶはっ! だから姉ちゃんはぶっちゃけすぎ!」 ダイが豪快に吹き出した。 お高い車の中にツバを吐くんじゃないよ。
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