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「それじゃあお疲れ様でしたぁ」
「あれぇ!まだいたの?」
今日のバイトの時間も終わって
トイレに寄ってからご夫婦に声をかければ
「・・・・・・・いましたけど」
なぜだか、ものすっごい驚かれた。
「あらあらどうしましょう」
「まあ落ち着け。さっきな、
恭子ちゃんを訪ねてきた人がいたんだよ」
挙動不審になる奥さんを宥めながら
語る店長の説明を聞けば
「誰だろう?」
私を訪ねてくる人が思い当たらない。
「スーツを着た泉田さん世代の男性で・・・」
「ああそうだ!乗り込んだ車は
椎埜建設の社用車だったよ!」
「そうよそうよ!」
奥さんが男性の特徴を思い出していれば
店長の方は的確な情報を思い出した。
ご夫婦の息の良さは天下一品だ。
「椎埜建設って・・・・・」
「今日恭子ちゃんが配達した先だよ」
「あそこって椎埜だったんですか?」
「・・・・・・はい?」
今の今。それを知った。
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