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大きな大きな木の下は、ピンクのお花の香りに包まれている。
「うわぁ きれいだなぁ」
たくさん歩いてつかれたポウはお尻を てとん と地面につけた。
クローバー畑の時みたいに、大きな鼻をひくひくと動かした。
「やっぱり とってもいいにおい」
風が吹くと ピンクの花びらがふわりふわりと風にのる。
「ほらやっぱり
メッチみたいだ」
ピンクのひかりをからだに浴びて、ポウがうっとりしていると、ききい となにかの音がした。
「……あなたはだぁれ?
どこからきたの」
ポウが振り向くと、三角屋根のおうちのまどから、小さな女の子がのぞいていた。
ポウのママは言っていた。
ニンゲンは、こわい、って。
ポウははじめて見るニンゲンに、ぷるぷると震えながらごあいさつをした。
「はじめまして
ぼくは 子ぐまのポウ
ピンクのお花を分けてもらいたくて
クローバーの畑からやってきました」
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