カミングアウト

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胸の奥の霧が晴れていく。 そこには、綺麗な七色の虹が見えそうなくらいに。 「兄ちゃん、大~好き♪♪」 「はいはい。俺も葵が弟で嬉しいよ」 大きな兄ちゃんの手が、俺の頭をクシャッと撫でる。 うーーーん。清々しい気分だぁ! 自分のありのままを出して、これから新しい世界へと飛び出すんだ。 フフフフフッ。 スゲー楽しくなって来たーーー。 ――――ピンポーンッ 「誰か来たぞ葵!・・って聞こえてね~なコイツ(笑)」 アホずらしてる弟に苦笑しながら、兄ちゃんが玄関へと向かう。 「おー、宏樹か。入れ!」 「和さん、お久しぶりです。葵と約束してたんっすけど、アイツ居ますか?」 「リビングでアホずらで居るから、相手してやって(笑)俺は今から、休日出勤なんだわ」 「社会人も大変っすね。分かりました!アホ葵の相手してます(笑)」 「頼んだわ~」 「うい~。和さん、気をつけて」 「サンキュウなっ。‥‥おーい、葵~!兄ちゃん会社行って来るからな」 ――――パタパタパタッ 「え?!そうなの?忙しいんだなぁ。気をつけて行ってらっしゃい。・・それから、色々とありがとう」 「はいはい。じゃあ、行って来ます」 「「 行ってらっしゃい 」」 俺と、宏樹でお見送りした。
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