14人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
―――パタンッ
玄関が閉まって、一瞬静まる。
「葵、おはよう」
宏樹が話しかけて来た。
「おはよう♪ってか、いつの間に宏樹来てたんだ?ピンポンぐらいしろよ~(笑)」
「はぁ?!ピンポンしたから、和さんが出迎えてくれたんだろうが?葵どうした?」
「マッジー?!全然気づかなかったわぁ。わり~な」
「それは別に良いけど。お前何かあった?和さんに、ありがとうって?」
おー!宏樹鋭いじゃん!
そうなんだよっ・・俺は、今日から生まれ変わったんだ。
「宏樹、ここじゃなんだから‥‥部屋で話す」
「ん~?別に構わね~けど、改まって気持ちわり~なっ」
「気持ちわり~はねーだろ(笑)とりあえず上がれよ」
「お邪魔しま~す」
コイツ、上田宏樹は俺の幼馴染み。
小学校からの腐れ縁で、今も同じ高校に通ってるんだよね~。
兄ちゃんと同様、心を許してる奴。
ちゃんと話さねーと。
キモいとか言われるかもだけど。
〝応援してくれたら嬉しいな〟
そんな事を、先に歩いている宏樹の背中をボンヤリ見ながら考える。
最初のコメントを投稿しよう!