10人が本棚に入れています
本棚に追加
その間、わたしの側を通り過ぎて行く生徒たちは驚いたような顔はするものの誰一人として声をかけてくれたりはしてくれず、結局は自力で起き上がりよろめく足取りで家路についた。
夕食の最中など、普段と様子のおかしいわたしを両親は不審なものを見るような目でチラチラと眺めてきていたのを自覚していたけれど、敢えて何も言わずに平静を装ってやり過ごし、逃げるようにお風呂へ入った。
裸になって自分の身体を見下ろしたときは、言葉を無くし呆然としてしまった。
腕、脇腹、足、そしてたぶん一番痛みの酷い背中もだろうけど、身体の至る所が内出血しどす黒くなってしまっていたから。
悲しいのと悔しいのと情けないのと惨めなのと、色んなマイナスの感情が高ぶり、湯船の中でひとしきり泣いてから部屋へと戻ると電気も点けないままベッドへと倒れ込んだ。
どうして自分はこんな風にいじめられてばかりの人生なのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!