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「・・・伊藤、頼むよ、
こーゆーの、お前得意だろ?
幽霊とか抵抗ないって言うし・・・。」
「あのね、岡島くん、
抵抗ないんじゃなくて、
興味がないの、
あたしは別に旧校舎の噂話とか、どーでもいいし、
君に協力する義理も何にもないよ?」
この岡島くんというのは、
麻衣と一緒のクラスの男子である。
さらに言うと、
同じクラスになったことはないが、
同じ中学出身でもある。
ご覧の通り、あまり仲がいいわけでは無い。
別に特別岡島くんが嫌いとか、
何か嫌な目に遭ったとか、
そういう過去があったわけではない。
まあ、お調子者とか口が軽そうとか、
下心ありそうとか、
そういった印象は岡島くんに対し持ってはいるが、
この年頃の男の子は、
だいたいそんなもんだと、
麻衣も達観している。
・・・無理に交友関係を広げる必要はない、
それが彼女の考えなのである。
その訳はまたおいおい・・・。
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