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「そんなこともあったよな~」
「でも、前田先生はすごいですよね」
「親は、みんな適当な返事をする中、唯一子供の目線でいてくれたもんな」
「校長に殴られるとか、有り得ないですよ」
二十年ぶりに同窓会で再開した僕ら。
当時流行っていた特撮モノの話で盛り上がる。
「まぁ、今思えばさ、前田先生、特撮オタクっぽかったし、俺らと遊べてちょうど良かったのかもな」
「だな」
酔いが回ってきて、本人もいないこともあり、前田先生の話題で盛り上がる僕ら。
そんななか、一人が声をあげる。
「あ、そういえばさ。
エブリマンって実話を元にしていたなんて噂があるんだよな」
「お、マジか?もっと詳しく知らないのか?」
やはり、当時みんなが熱中したモノ。
興味は当然あるわけで、声をあげた一人に皆の視線が集まる。
「なんか、秘密裏に悪と戦う存在がいて、その噂を聞き付けたプロデューサーが特撮ドラマ化したらしいわ」
「へぇ~」
普段なら、そのまま流すようなオチだけど、場の雰囲気もあり、そこそこに盛り上がる。
「その存在ってのが、確かマエダマンとか言うらしいんだよな」
「え?」
まさか、いや、まさかだよな。
コイツの作り話、すなわち、
嘘だよな?
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