第1章 つきまとうもの

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踏んだ。 わたしが自分の車で来ると思っていた なんて、どこまでオメデタイんだろう。 わたしが耀達と祥子を祝福していると でも考えてるんだろうか。 ナビのついていない車を美奈子は迷うこと なく祥子の新居へ走らせた。 集落の端にある一軒家の前で車は止まった。 「ここよ。下りて。」 美奈子はガラスの引き戸を開けて祥子を 招じ入れた。開け放った窓から気持ちの いい風が流れてきた。白いカーテンが
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