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全身を激痛が襲う。
全身の骨という骨が粉砕されたような…全身の筋肉が千切れたような痛み。実際そこまでの傷は負ってはいないだろうが…それでも。
狗郎
「ガハ…ゴホゴホ!?」
膝をつく地面をポタポタと…赤く染めていく口から流れ出る血液。どうやらどこかの内臓をやられたらしい。
まったく…ここ最近、本当に傷を負ってばかりいる。頭もボーとしてきた。
まあ今回こんな事になったのは大切な者のためだ…誰も文句も言わなければ呆れもしないだろ。
???女
「中々タフだな?しかし所詮…この程度か」
俺が血へどを吐き、ボロボロになっているのは目の前に立ちはだかる、この女が原因だ。
女は背が160より少しあるくらいで、全身をベルトで装飾された深紅のローブを身に纏いフードを深々とかぶっている。
手と足には手甲と脚甲を装備し、凄まじくキレのある…一撃の重さが尋常ではない体術を駆使し攻撃を仕掛けてくる。
そもそも何故、俺がこの女と戦う事になったのか少し時を巻き戻して話そうか。
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