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一華
「狗郎おきて。雪乃と約束があるんでしょ?」
俺は一華のこの言葉で目がさめた。
カーテンの隙間からは鈍い光りが部屋に射し込み、外は曇り空だと告げている。
それにしても…デジャヴか?
以前も一華からこんな言葉を言われ、朝をむかえたような…。
一華
「あら…私この間も同じ台詞で狗郎のことおこしたわよね?フフフ」
ああ…そういえば…クリスティとアンナが俺の装備を運んできたあの日か。
一華に…弦の太股がどうのと、言いがかりをつけられ理不尽にボコボコにされたあの日だ。
思い出したら背筋がゾッとしてきた。
一華
「狗郎、大丈夫?何だか汗がすごいわよ?」
俺は一華に言われ、シャツの中に手を入れた。すると一華の言う通り、じっとりと汗ばんでいた。
別にゾッとして汗をかいた訳ではなく、どうやら寝汗のようだ。
一華
「お風呂入ってきたら?朝食まだできてないし、たまにはゆっくりしたら?」
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