緋紅少女

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紅 「どこが?そ、それは……モジモジ…優しいところとか…格好いいところとか…強いところとか…緋粋のことをよく考えてくれるところとか…私の事を叱ってくれるところとか…かな。傷物になんて言ったけど私は嬉しい…この傷の痛みを感じる度に狗郎を感じられるから……狗郎を感じられるなら、ずっとこの傷に触れていたい…ずっとこの傷が消えないでほしい。私は狗郎が好きだ…愛している」 俺の思考は…壊れたがっていた。 皆が感じたはずだ…俺と同じ思いを。 一同 (………こわ!?) 背筋がゾクゾクする感覚を覚えつつも、紅の微笑む顔を見ると胸が高鳴る自分が情けない。 影狼 「ま、まあ話しは帰ってからでもいいのではないか?なあ兵吾?」 明津 「そ、そうだな。飛行機の時間もあるしそろそろ向かわないとな」 紅 「そうでした…幸せな気持ちで危うく仕事を忘れるところでした」 乾いた笑いを浮かべる影狼とオッサン。道中が若干心配ではあるがフライトの時間が迫っている。雪乃の氷から解放された俺はこれ以上おかしな事がおこらないよう祈りながら玄関で紅を見送る。 俺は横に並びどうしたらいいのか困惑している緋粋を見て、春樹の例があると考へ、ここはやはり親友の出番だろうと花音に視線を送った。 そして視線に気がついた花音は俺の意図するところを理解し緋粋の背中を軽く叩く。 緋粋 「待って、ネエネエ!」 紅 「どうしたの緋粋?」 緋粋 「うん…えっと…その……いってらっしゃい!!」 紅 「フフ、ああ…いってきます」 緋紅少女 終
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