しがない探偵だ

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狗郎 「後見人って?」 一華 「後見人っていうのは、まぁ法定代理人のことで…」 影狼 「早い話しが咲姫は主と一緒に住みたいと言ってくれておるのだ!」 狗郎 「!?」 咲姫 「狗郎?どうだろうか?」 狗郎 「…でも」 咲姫 「でも?」 狗郎 「迷惑じゃ?」 咲姫 「そう思ってたらこんな提案はしない。それじゃ私が狗郎の後見人になるで異論はないな?決定て事でこの話しは終了だ!」 そんな訳で私は狗郎と住むために手続きを始めた。 え?口裂け女の私に身分証明書があるのかって? そんな物…偽造に決まっているだろ? しかもちゃんと役所のサーバーにも私の情報はあるしな。 この国の役人を出し抜くなんぞ私には朝飯前だ。 とにかく手続きを終えた私は狗郎達と一緒に住むことになった。 私はその時、初めて幸せってものを手にした気がしたんだ。 でも現実ってのは残酷なものだと改めて思い知ったよ。 まだ書類と格闘中の雪乃と出会ったのもこの時だった。
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