柊狗郎

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俺は喫茶店を後にしたあと依頼人の女…幸村から受け取った封筒の中身を取り出した。 封筒の中には現金3万円。 それを財布にしまう。 トゥルルルルル♪ 携帯がなり画面をみる。 そこには【明津 兵吾】と表示されている。 狗郎 「どうかしたかオッサン?今そっ……」 明津 「誰がオッサンだ狗郎!?おまえとひとまわりしか違わんだろ!?」 狗郎 「で、なんだ?」 明津 「無視か!?」 間髪いれずつっこんでくるオッサン…もとい明津さん。 いや、オッサンでいいか。 明津 「まぁいい。今何処にいる!?」 本当にどうかしたのか? 何か慌ててる様子だ。 俺はオッサンに現在地を伝えた。 明津 「そこで待っていてくれ!すぐに むかえにいく!」 そう言い一方的に通話を切られた。 5分程するとパトカーのサイレンが聞こえてきた。 遠くから前方の車を端によせ直進する黒い覆面パトカーが走ってくるのが見える。 そのパトカーは俺の前まできて停車した。 明津 「乗れ!狗郎!」 やめてくれませんか? 周囲の連中の視線がささる。 車の運転席には俺に早く乗れと言わんばかりの視線を送るオッサンがいた。 もっと何かなかったのか? 明津 「狗郎!何してる!?」 狗郎 「……わかった」 周囲の視線がささる中俺は助手席に乗り込む。 シートベルトを着けるとオッサンは再びサイレンを鳴らしパトカーを発進させる。
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