645人が本棚に入れています
本棚に追加
/2888ページ
部屋に戻るどころか、さらに身体を寄せてくる桃華に危険信号を発するように心臓がバクバクと激しく鼓動をうつ。
桃華
「別に今回が初めてとう訳でもありませんし」
狗郎
「なに?」
桃華
「先日、兄様がメアと寝ている時に私もご一緒させていただいたので」
狗郎
「なにやってんだよ桃華」
杏華
(…ずるい)
桃華に意識を向けていると突然右胸に圧迫感を感じ視線を移すと、杏華が頭を乗せ、すり寄ってきていた。
桃華
「あ!杏華姉様ずるい!」
狗郎
「大声だすな!?」
杏華に続いて桃華も同じようにすり寄ってきたが、俺の視線はドアに向き、全神経は廊下の気配を探るのに集中していた。
狗郎
(だれも…こないみたいだな。助かった)
杏華
「ちょっと桃華、身体乗せすぎじゃない!?」
桃華
「杏華姉様こそ、その大きな胸で兄様を誘惑しないで下さい!姉妹の乱れる姿を見るのは心情的に流石に複雑なので!」
俺はこれ以上声をだされる事を危険だと判断し、腹をくくる事にした。
狗郎
「このまま寝ていいから…静かにな」
杏華・桃華
「はい!ふふふ」
狗郎
(だから静かにしろって)
最初のコメントを投稿しよう!