桜舞い堕ちる

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その日、俺は狗郎に呼び出された。朝の8時ちょうどに家に来いと言われて来てみれば、狗郎の家の前でタクちゃんとバッタリ鉢合わせ。 匠 「お前、しょっちゅう来てるな?」 春樹 「今日は呼び出されたんだって。タクちゃんこそなんでここに?弦さんなら滝ちゃんが送って行ってるはずだろ?」 匠 「俺も狗郎に呼び出された」 どうやらタクちゃんも狗郎に呼び出されたようだ。だが、俺もそうだけどタクちゃんもその理由がわからないようだ。この間呼び出された時は狗郎の死んだはずの彼女を二人も紹介され、ついでに俺はアヤメちゃんにご飯と味噌汁を四杯もおかわりしてやった。 アヤメちゃんはマジで食い過ぎだ。 匠 「春樹、あのハーレー誰のだ?」 春樹 「ん?本当だ」 少し離れた場所に、遠慮がちに一台のハーレーが停まっていた。だが、狗郎はバイクは免許だけで運転はしないし持ってもいない。俺は大方、狗郎の嫁の誰かのだと推測する。
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