旧 ホテル白崎 ~魔性~

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一華は勢いよく右足で椅子を踏みつけた。 椅子を踏みつける脚はスカートが太股の付け根まで露になり、今までにないくらい妖しく妖艶な姿をしていた。 一華 「……何をしている?」 椅子に脚を上げたまま一華が東堂を見下ろし聞いた。 その顔は先程より艶っぽく、笑みを浮かべて東堂に告げる。 一華 「女が脚を差し出しているのよ?さっさと舐めろ」 東堂 「!?」 狗郎 「な!?」 影狼 「ま、まさに魔性の女よ!?」 一華のはなった言葉に驚愕する男達。 その言葉をはなった後の一華は余りにも妖艶だった。 そして一華は界王の両端を持ち一気に膝に叩きつけた。 バキンッ! 一華 「早くしろ」 武士の魂であるはずの刀をいとも簡単にへし折った一華。 そのうえ脚を舐めろと命令し、人としての誇りと尊厳をも凌辱しようとする一華に恐怖する狗郎と影狼。 東堂 「ふ、ふざけ……」 ドガッ! 一華 「発するな。貴様の音は虫酸が走る」 言葉を発しようとした東堂にたいし、東堂の顔面に容赦のない蹴りをあびせた。 ダンッ! 再び椅子を踏みつける一華。 その表情は先程とはうってかわり恐ろしく冷たく、東堂に無言のプレッシャーをかける。 影狼 「あ、あれでは魔性ではなく、ただの性悪……」 狗郎 「よせ!?」
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