旧 ホテル白崎 ~救助。そして修羅場へ~

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まったく…狗郎もすみにおけんな。 影狼 「兵吾、主は手伝わんのか?」 我らが入ってきた所まで戻ると、ただ突っ立てる兵吾をみつけた。 明津 「私は現場に指示を送らなければならないからな」 兵吾はそう言うが我にはわかる。 兵吾も狗郎とあの2人のことが気になるのだろう。 その表情をみれば一目瞭然だ。 一華 「狗郎」 狗郎が2人と話していると一華も輪の中に入っていったが、2人は一瞬一華の事を警戒したのがわかった。 それはそうだ、我と同じ魔の存在なのだしな。 狗郎 「一華、こちらは……」 一華 「スーツを着ているのが神楽坂 佳乃巡査部長でこっちの泣きじゃくっていた方が加賀保 カレン巡査ですよね?私は闇影 一華と申します」 両手を組み、礼をする一華の姿に我は見とれそうになる。 兵吾の奴は完全に目が釘付けだ。 カレン 「ほ~~~……闇影さんは…」 一華 「一華で結構ですよ、加賀保さん。それと私は確かに人間ではありません」 そう加賀保の質問にたいし先読みしたようにこたえる一華だったが…。 カレン 「え!?そ、そうじゃなくて…」 一華 「???」 我も加賀保の質問を先読みしたように思ったが違ったのか?
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