電話越しの遊死宣告

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身体が重い…動かない…いったいどうなったんだ? 空爆があって…雨音を抱えて、それから…それからどうなったんだ? 俺は生きているのか…それとも死んだのか? 狗郎 「ぅ…う」 目の前が白い…ここは…まさか天国ってとこか? 俺が…天国に? 狗郎 「ダレ…だ?」 突然目の前に男の顔が現れた…ああ、そうか…ここは天国ではない…ここは。 狗郎 「やっぱ…地獄に堕ちたか」 春樹 「失礼じゃね?俺の顔見るなり地獄に堕ちたとか失礼じゃね?」 五月蝿い親友だ…春樹。 何でこいつがここに…いや、前もいてくれたな。 ここは病院…どうやら助かったようだな。 雨音…雨音はどうなった!? モンゴリアンデスワームは仕止められたのか!? 狗郎 「春樹…雨音は…無事か?」 視界が少し霞んでいる…まだ頭がはっきりしない。 春樹 「狗郎…残念だが」 そう言うと春樹は小さく首を振った。 言葉と仕草が理解できなかった…だが、それが示すのは…雨音の死。 嘘…だろ? 守れなかった…雨音を…守れなかったのか?
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