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利害が一致しているなんて強く言いはしたけど、本当はすごく感謝している。
私達三姉妹を拾い、戦う術を教えてくれ、生き残る術を教えてくれた。
だから私はお前を助けない。
陽月に殺されるお前を助けたりはしない。
それでも…せめて私がお前達三姉妹を憐れんであげる。
たとえ私の獲物である狗を狙ったお前だろうと憐れんであげる。
陽月
「それじぁ…良き旅を」
陽月の作る狐火。高密度の霊力を注ぎ込み雷を纏った炎があの女に迫る…いえ、迫ると思う間もなくあの女の身体は爆ぜ、燃え上がった。
メリーB
「ク……フ………ン…サマ」
死の間際、あの男の名を呼ぶ声が聞こえた。従順…本当にあの男を信じきっていたのね。
陽月
「さてさて、憂さ晴らしもすんだことだし…行こうかへ?」
桜華
「ええ…ねえ陽月?」
陽月
「ん?どうしたかへ?」
桜華
「この三姉妹…あの男の指示で動いていたと思う?」
陽月
「ほかの人間を狙ったようではあった…ただ狗郎がいたのは偶然ではないだろうねぇ?」
桜華
「…そう」
やっぱり陽月もそう思うんだ。あの男…やはり危険かも。
………それと。
桜華
「なんで狗を名前で呼んでるの?」
陽月
「フフフ…あんさん方の獲物でありんすが…いい男には違いないでありんす」
陽月…この九尾狐め… いくら飛縁魔だからって私が命を狙ってる男に色目なんかつかって。
お願いだから私達の邪魔しないでよね?
信じてるんだから。
電話越しの遊死宣告 終
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