平和過ぎるのも毒

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目の前には赤いローブを着た少女…あーちゃんが床に座っている。 あーちゃん 「アウアウ…アウウ」 泣いている。 必死になってあーちゃんの能力である血から物を創造する能力で直そうとしている…自分で壊してしまった春樹の実家の床を。 春樹 「あーちゃん、もういいってば。わざと壊したわけじゃないんだし…な?」 あーちゃん 「ウウ…でもぉ」 何故、あーちゃんが今の状況なのかというと…簡単にいえばあーちゃんの攻撃のキャンセルが間に合わなかった為に床を破壊する結果になってしまった。 そして何故、あーちゃんが春樹の実家で攻撃を繰り出すことになったのか…その理由は察しの通り鬼門のあちらの世界から突然、もとの世界に戻ってきた事にある。 メリーBに最期を告げる攻撃を繰り出そうとしたあーちゃんだったが、攻撃を放つ瞬間にもとの世界…最初、敵に備えていた春樹の実家の廊下に突然景色が変わってしまった。 アヤメ以外、誰一人としてその存在に気がつかなかったが、アヤメが言うにはもとの世界に戻る瞬間に二人分の強い気配が現れたらしい。
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