第1章 出会い

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コンコン 「はい、どうぞ」 周囲が騒がしい中、部屋の中から低い声が聞こえた。 「失礼します」 ー ガチャ ー ー バタン ー 扉を閉めると、控室の中はとても静かで涼しかった。 部屋には段ボールが3箱ぐらい、机1つが置いてあった。 大きな窓が開けられていて、 そこにもたれ外を眺めている背の高い男の人が立っていた。 すぐに靴を脱ぎ、一段上がると、 「何か失礼がありましたか?」 低い声で優しく聞いてくれる。 なんだか緊張する。 間があいた。 「あ!いや、その。」 モジモジしてうつむいてしまった。 ヨイショと言わんばかりに、気だるそうにもたれていた体を起こし、一歩近づいたのがわかった。 「どうかしましたか?」 と言いながら近づき。持っていた紙袋を覗き込まれた。 「あ・・・半袖が一枚多く入ってたんですね。」 と紙袋から半袖一枚取り出し、 「わざわざありがとうございます。」 と振り向かれた。 『近っ!!!』 顔と顔が、わずか30センチ!!!! 「えっ!!」 っと、一歩下がってしまった。
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