第1章 出会い

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「きゃ!」 「おい!」 と言う声と同時に、ガッシリ腕を掴まれ強く引き寄せられた。段があることを忘れて、踏み外し、後ろに倒れそうになったのだ。 バサッ!! 「え…」 「あっ…」 『何!?どうなってるの!?』 ガッチリ抱きしめられていた。 フワッと優しい香りがした。 多分時間にして2秒ぐらいだと思うんだけど、私には30秒ぐらいに感じた。 「大丈夫?」 体を離して、低く優しい声で心配してくれている。 言葉が出ない。 ドキドキした。 一瞬にして、顔が赤いはず。 私の【一目ぼれ】。 まだ言葉が出ない。 「ごめん。腕痛かった?」 低い、申し訳なさそうな声。 この声を聞くとドキドキする。 「えっ!?あっ!」 腕を見ると少しだけ赤くなっていた。 「だ、だ、大丈夫です!あの!!!体操服が一枚多すぎて返しにきました!」 「はい。これですね。」 優しい顔で対応してくれる。
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