ウッカリ調教されちゃった暁には……

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12歳の奥手だった私には、 この話が何を言いたいのか 一読しただけではちょっと 分かりませんでした。 でも演技するうちに 分かるだろうと思って 気楽にかまえるようにしたのです。 だって普段から緊張して まともに話もできない小太郎くんと みんなの前で演技だなんて、 思い詰めたら最後、 きっと足が震えてくるもの……。 私は深呼吸して、 小太郎くんのそばに立ちました。 小太郎くんはいつも通りの 小太郎くんのままで、 何てことないって目をしています。 私もそれを真似しようと 必死に深呼吸をくりかえし、 次のページをめくりました。
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