ウッカリ調教されちゃった暁には……

4/20
前へ
/109ページ
次へ
栗色のおろし髪は ややぽっちゃりの顔周りを 程よくごまかしてくれるので、 いつまでたっても まり子のような流行りの短髪になれない。 というか するもんですか。 ややぽっちゃり……でもいいの。 『お前の唇  一番柔らかくて良かったかな』 そんな言葉を、過去に 好きな人から もらってしまったのだから。…… 「……ふ、ふふふ」 いけない、ひとりでに思いだし笑いが。 我ながら気持ち悪いですわ。…… 「なに、なによもう 小太郎様のこと考えてるなら 私にも話しなさいよ!」 まり子がぎゅっと握った拳を 胸に当ててやきもきするけれど、 さすがにこればっかりは 言えませんわっっ。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加